フィリピン人材採用の鍵!優良な特定技能の送り出し機関選びと活用方法

送り出し機関 フィリピン 特定技能

現在、日本国内の労働力不足が深刻化する中、特定技能制度は、特定の分野における外国人材の受け入れを促進する重要な制度となっています。

特にフィリピンは、日本との友好関係、英語力の高さ、そして勤勉な国民性等から、多くの企業にとって魅力的な人材供給国です。

特定技能の外国人を雇用する際、その成功を大きく左右するのが、信頼できる送り出し機関の選定です。

本記事では、人事担当者の皆様が、フィリピンの送り出し機関を深く理解し、適切な機関を選定するための情報を提供します

目次

特定技能制度の概要とフィリピンの立ち位置

特定技能と書かれたブロック

特定技能制度の概要と、フィリピン人材の注目される理由や強みを解説します。

特定技能制度とは?

特定技能制度は、2019年4月に施行された在留資格で、人手不足が特に深刻な12分野(2024年時点で12分野)で、即戦力となる外国人労働者を受け入れることを目的としています

特定技能1号は通算5年間の在留が可能で、特定技能2号は熟練した技能を持つ外国人を対象とし、在留期間の上限がありません。

この制度は、企業が外国人材を雇用する際に、技能実習制度とは異なる新たな選択肢を提供します。

なぜフィリピン人材が注目されるのか

フィリピンは、世界中で外国人労働者を送り出している国の一つであり、日本でも多くのフィリピン人が技能実習生や特定技能労働者として活躍しています

その背景には、以下のような強みがあります。

英語力

公用語が英語であるため、日本語能力に不安がある外国人でも、英語でのコミュニケーションが可能な企業では受け入れやすいという利点があります。

親日感情

歴史的にも日本との関係が深く、日本文化への理解や親近感を持つフィリピン人が多くいます。

教育水準

フィリピンの大学や専門学校では、日本語教育や介護、製造など、特定技能で求められる分野の技能教育が実施されています。

勤勉な国民性

真面目で勤勉な国民性は、日本企業の労働環境に適応しやすいと評価されています。

フィリピンの送り出し機関の役割と重要性

フィリピンの国旗

優良な送り出し機関を選ぶ理由や、選び方について解説します。

送り出し機関とは?その主な業務内容

送り出し機関は、特定技能外国人材を日本に送り出しる際に、現地で様々な業務を行う機関です

その主な役割は、以下の通りです。

人材募集・選定

日本の企業が求める人材像に基づき、候補となるフィリピン人を募集し、書類選考や面接を通じて選定します。

教育・研修

日本での就労に必要な日本語能力(日本語能力試験N4以上が目安)や、特定技能の分野に応じた専門技能の教育・研修を提供します。

これには、日本の文化や生活習慣に関する情報提供も含まれます。

必要書類の準備

在留資格申請に必要な各種書類の作成支援や、フィリピン政府への登録手続きを行います。

これには、フィリピン海外労働者庁(DMW:Department of Migrant Workers, 旧POEA:Philippine Overseas Employment Administration)や海外労働事務所(MWO: Migrant Workers Office)への申請が含まれます。

渡航支援

日本への渡航手続きや航空券の手配などをサポートします。

トラブル対応

渡航前や渡航中に発生する問題や、労働者からの問い合わせに対応します。

なぜ優良な機関選びが重要なのか

送り出し機関の質は、特定技能外国人材の採用成功に直結します。

質の高い人材の確保

質の低い機関では、適切な選定や教育が行われず、日本での就労に必要な技能や日本語能力が不足している人材が紹介される可能性があります。

優良な機関は、日本の企業が求める人材の条件を正確に理解し、それに合致する人材を厳選して提供します。

スムーズな手続き

外国人の雇用には、日本側とフィリピン側双方での複雑な手続きが伴います。

経験豊富で信頼できる機関は、これらの書類作成や申請を円滑に進め、企業側の負担を軽減します。

トラブルのリスク軽減

不適切な機関を選んでしまうと、労働者との契約上の問題、在留資格申請の不備、労働者の失踪など、様々なトラブルに巻き込まれるリスクが高まります。

優良な機関は、フィリピン政府の定める規則を遵守し、倫理的な募集活動を行い、労働者への適切な情報提供を徹底することで、これらのリスクを最小限に抑えます

優良なフィリピン送り出し機関を見極めるポイント

POINT
フィリピン政府の認定を受けているか(DMW/MWO登録)

フィリピン政府は、海外への労働者送り出しを厳しく管理しており、DMW(旧POEA)という機関が送り出し機関の認定と監督を行っています。

日本への送り出し業務を行うには、DMWからの認定(ライセンス)が必要です

認定の有無は、DMWのウェブサイトで確認できます。

さらに、日本国内にあるMWO(Migrant Workers Office)の登録の有無も重要な確認ポイントです。

MWOは、日本国内のフィリピン人労働者の支援や送り出し機関の監督業務を行っており、日本の企業との契約審査も行います。

POINT
過去の実績と評判
  1. 日本への送り出し実績

これまでにどれくらいの特定技能外国人を日本に送り出した実績があるか、どの分野に強みがあるかなどを確認しましょう。

実績が多く、継続的に人材を送り出している機関は、信頼性が高いと言えます。

  1. 採用企業からの評判

実際にその機関を利用した日本の企業からの評判を確認することも重要です。

口コミサイトや業界情報、または紹介などを通じて情報を収集しましょう。

  1. 日本語学校との連携

送り出し機関が、質の高い日本語学校と連携しているかも確認ポイントです。

十分な日本語教育が提供されていることは、受け入れ企業にとって大きなメリットとなります。

POINT
教育・研修体制の充実度
  1. 日本語教育

特定技能外国人が日本でスムーズに就労するために、日本語能力は不可欠です。

送り出し機関がどのような日本語教育プログラムを提供しているか、どのレベルまで到達させることを目指しているかを確認しましょう。

日本語能力試験N4以上の取得を義務付けている機関は、その教育に力を入れている証拠です。

  1. 技能教育

特定技能の各分野に必要な専門技能の教育がどの程度実施されているか、実習設備は整っているかなども重要です。

  1. 生活指導・文化理解

日本での生活習慣や文化、労働契約に関する情報提供など、日本での適応を促すための指導が行われているかどうかも確認しましょう。

POINT
費用と透明性

送り出し機関に支払う費用は、機関によって大きく異なります。

費用項目が明確で、不当に高額な費用を請求しない機関を選びましょう

  1. 料金体系の明確さ

紹介手数料、教育費用、渡航費用など、どのような費用が必要で、それぞれいくらかかるのかを事前に詳細に説明してくれる機関を選びましょう。

  1. 隠れた費用の有無

後から追加費用を請求されるなどのトラブルを避けるため、契約書を細部まで確認し、疑問点があれば事前に問い合わせて解消しましょう。

  1. フィリピン政府の定める基準遵守

フィリピン政府は、送り出し機関が外国人労働者から徴収できる手数料に上限を定めています。この基準を遵守しているかも重要なポイントです。

POINT
契約内容とサポート体制
  1. 契約書の確認

契約書の内容は、企業と送り出し機関双方の権利と義務を明確にするものです。

不明な点があれば、納得いくまで相談しましょう。

  1. トラブル発生時の対応

外国人労働者が日本で就労を開始した後も、様々な問題が発生する可能性があります。

トラブル発生時の送り出し機関の対応体制や、日本語での連絡が可能かどうかも確認しておきましょう。

  1. 定期的な連絡・情報提供

送り出し機関から、人材の状況や制度に関する情報が定期的に提供されるかどうかも、信頼性を判断する材料となります。

特定技能人材雇用におけるフィリピン政府の役割と手続き

DMW(Department of Migrant Workers)の役割

DMWは、旧POEAの機能を統合・強化したフィリピンの政府機関で、海外で働くフィリピン人労働者の福祉と権利を保護し、送り出しを監督する主要な機関です。

送り出し機関の認定・監督、海外就労契約の審査・登録、海外労働者の保護・支援などを行います

特定技能外国人を雇用する際には、DMWが発行する許可証(POEA登録)が必要となります。

MWO(Migrant Workers Office)の役割と日本での手続き

MWOは、フィリピン海外労働者庁(DMW)の海外事務所で、日本国内のフィリピン人労働者の支援を行います。

特定技能外国人の雇用手続きにおいて、日本の企業が行い、MWOへ提出する主な書類と業務は以下の通りです。

スクロールできます
項目概要
雇用契約書の認証日本の企業とフィリピン人労働者との間で締結された雇用契約書は、MWOによる認証が必要です。
これは、契約内容がフィリピンの労働法規や日本の労働基準法に適合しているかを確認するためです。
送出機関との契約審査日本の企業がフィリピンの送り出し機関と締結する契約も、MWOの審査対象となります。
OEC(Overseas Employment Certificate)の発行OECは、フィリピン人労働者が海外で働くために必要な書類で、MWOが発行します。
これは、労働者が適切な手続きを経て海外就労していることを証明するものです。

参考:出入国在留管理庁公式サイト:フィリピンに関する情報

日本での在留資格申請と関連機関

日本で特定技能外国人を受け入れるためには、出入国在留管理庁への在留資格認定証明書交付申請が必要です

この申請には、送り出し機関との契約書類や、フィリピン政府が発行するOECなどの書類も提出します。

特定技能人材受け入れ後のサポートと注意点

外国人のサポートをイメージしたハート

特定技能人材受け入れ後の、サポートと注意点、相談先についてなどを紹介します。

受け入れ企業に求められるサポート

特定技能外国人を受け入れた後も、企業には様々なサポートが求められます。

これは、外国人労働者が日本での生活や就労にスムーズに適応し、安定して働くことができるようにするためです。

スクロールできます
項目概要
生活支援住居の確保、日本語学習の機会提供、生活情報(ゴミの分別、交通機関の利用方法など)の提供、病気や災害時の対応など、生活全般にわたる支援が必要です。
特定技能外国人には、登録支援機関による支援が義務付けられています。
日本語学習の継続就労後も日本語能力の向上を促すための支援は、外国人労働者の日本での生活の質を高め、企業内でのコミュニケーションを円滑にする上で不可欠です。
相談体制の整備外国人労働者が抱える問題や不安を気軽に相談できる体制を整えることも重要です。
日本語が不得意な外国人のために、多言語対応の相談窓口や、通訳を介した相談の機会を設けることも検討しましょう。
労働環境の整備日本人労働者と同様に、適切な労働条件や労働環境を提供することが定められています。
ハラスメントの防止、残業時間の管理、休暇の取得など、労働基準法を遵守した対応が求められます。

トラブル発生時の対応と相談先

万が一、外国人労働者との間にトラブルが発生した際には、以下の機関に相談できます。

相談先
登録支援機関

特定技能外国人の支援を義務付けられている機関であり、トラブル発生時の相談窓口としての役割も担います。

出入国在留管理庁

在留資格に関する問題や外国人労働者の保護に関する相談が可能です。

労働基準監督署

労働条件に関する問題や労働争議に関する相談を行います。

弁護士

法律的な問題に発展した場合には、外国人雇用に詳しい弁護士に相談することも検討しましょう。

参考:
出入国在留管理庁公式サイト:登録支援機関
出入国在留管理庁公式サイト:相談窓口
厚生労働省公式サイト:労働基準監督署

技能実習制度からの移行について

技能実習生として日本で経験を積んだ外国人が、特定技能に在留資格を変更するケースも多くあります。

この場合、技能実習で培った技能を活かして特定技能分野で就労できるため、企業にとっては即戦力となるメリットがあります

技能実習からの移行には、別途申請手続きが必要となるため、出入国在留管理庁の情報を確認するか、登録支援機関に相談しましょう。

特定技能フィリピン人材雇用の成功事例と未来

外国人雇用を成功させた企業に勤務する社員

特定技能フィリピン人材雇用について、成功事例からどこにポイントを置くべきか、今後の展望について解説します。

成功事例に学ぶポイント

特定技能外国人の雇用に成功している企業は、共通して以下のポイントを押さえています。

POINT
明確な受入体制の構築

外国人労働者を受け入れるための社内体制を整備し、担当者を明確にしている。

POINT
手厚い生活支援

外国人労働者が日本での生活に困らないよう、住居、日本語学習、相談体制など、多角的な支援を提供している。

POINT
文化理解の促進

日本人従業員と外国人労働者の間で、相互の文化理解を深めるための取り組みを実施している。

POINT
優良な送り出し機関との連携

 信頼できる送り出し機関と継続的に連携し、質の高い人材を安定的に確保している。

今後の展望と人事担当者へのメッセージ

日本における外国人労働者の受け入れは、今後も拡大していくと考えられます。

特定技能制度は、日本の労働力不足を補うだけでなく、多様な文化や技能を持つ外国人材を日本経済に取り込むことで、日本社会の活性化にも貢献します。

人事担当者の皆様には、この制度を最大限に活用し、日本の企業が持続的に成長するための人材戦略の一環として、特定技能外国人雇用を積極的に検討していただきたいと考えます。

まとめ:特定技能フィリピン機関選びの最終チェックリスト

チェックリスト

特定技能フィリピン外国人材の雇用は、企業の成長を加速させる大きな可能性を秘めています

しかし、その成功は、適切な送り出し機関を選び、外国人労働者を適切に支援することにかかっています。

本記事で解説したポイントを参考に、貴社にとって最適な送り出し機関を見つけてください。

最終チェックリスト
DMW(旧POEA)の認定を受けているか?
日本のMWOに登録されているか?
日本への送り出し実績は豊富か?
日本語教育や技能教育は充実しているか?
費用体系は明確で透明性があるか?
契約内容に不明な点はないか?
トラブル発生時のサポート体制は整っているか?
過去の実績や評判はどうか?

これらの点を総合的に確認し、貴社に最適な送り出し機関を選定し、特定技能外国人材の雇用を成功させてください。

送り出しカフェでは、外国人財をご紹介するために、また日本に働きに来られた外国人が安心できる環境で末永く働けるように下記3点をお約束します。

送り出しカフェ
  • お手続きや人材確保をスムーズに行うこと
  • すべて日本語での対応すること
  • フィリピンと日本両国の法律、コンプライアンスの遵守をすること

貴社のスムーズな外国人財探しのお役に立てたらとの思いです。

ぜひ、送り出しカフェをご活用ください。

\ お問い合わせはこちらから /

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

三木 雅史(Masafumi Miki) 株式会社E-MAN会長
1973年兵庫県生まれ / 慶応義塾大学法学部法学科卒
・25歳で起業 / デジタルガレージ / 電通の孫請でシステム開発
・web通販事業を手掛ける
・2006年にオンライン英会話を日本で初めて事業化
・2019年外国人の日本語教育を簡単、安価にするため
 日本語eラーニングシステムを開発、1万人超の外国人が日々学習中

目次